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光明院 様

山形県天童市

山門を入ると、境内の木々を背景に軒の深い本堂が姿を現します。コンパクトながらも気品ある堂々とした佇まいが印象的な、立派な本堂となりました。 

光明院本堂
光明院本堂
光明院本堂
光明院本堂
(令和2年5月 竣工)

工事概要

形状:入母屋造流れ向拝仕上
軒先:化粧垂木仕上
木材:欅材、桧材、杉材
屋根:強化ハゼ銅版一文字葺き(特許商品)
延床面積:66㎡(20坪)
工期:令和元年4月~令和2年5月(1年1カ月)

1.施工前

既存屋根
西暦728年に開山された歴史ある寺院で、毎年全国から多くの参拝者が訪れます。
既存本堂の屋根は寄棟造りで、金属瓦を塗装した屋根材が使われています。雪の多い里山。新たに建てる本堂は、入口側に雪が落ちにくい妻入の入母屋造を採用することとしました。

2.材料の伐採

下屋根造作
工事のおよそ2年前、本堂裏に広がる杉林から材木用の杉を伐採しました。太さや長さなどの生育具合を見極め選定し、乾燥(弊社では自然乾燥)、製材して準備を進めます。

3.基礎工事

解体工事
既存本堂の裏庭の庭木を伐採し、整地を済ませ、地鎮式を執り行いました。
写真では基礎の砕石の敷設まで完了しています。
解体工事
鉄筋、型枠を組み、土間コンクリートの打設がおおよそ完了しました。
解体工事
立上り部分の打設も完了しました。

4.足場設置

下屋根工事
本堂の工事用に仮設足場をかけていきます。

5.建て方

下屋根工事
木造建物の骨格をつくる「建て方」。
太く長い木材を多用する社寺建築。一本一本木の性(しょう)を確かめながら、丁寧に組み上げていきます。

6.小屋組み

木工事
屋根の下地となる小屋組みを施工していきます。クレーン作業は危険が伴うため、安全第一で進めていきます。
木工事
いよいよ小屋組みが出来上がってきました。

7.上棟式

木材加工
棟が上がり、無事上棟式を行うことが出来ました。
これまでの工程を無事に終えられたことに感謝するとともに、引き続き工事が無事故で進むよう施主様と安全祈願をおこないました。

8.木工事

木工事
破風板(はふいた)が収まりました。破風板とは名前通り、風や雨の吹き込みを防止する部材を指します。本堂の正面部分の意匠も兼ねている為、目の詰まった良質な材料を用いていきます。
木工事
蓑甲(みのこう)と呼ばれる、妻側屋根の曲線部分の下地を施工していきます。屋根の印象を大きく左右する部分の為、丁寧に施工していきます。
天井は格式高い格天井(ごうてんじょう)仕上げ。欅の木目が重厚な雰囲気を与えています。
向拝の木工事が完了しました。彫刻の施された虹梁や木鼻の存在感が印象的です。
浜縁には、木肌が美しく耐候性にも優れた桧材を使用しています。

8.左官工事

銅板工事
漆喰仕上げとする外壁の下地をモルタルで施工しています。

9.建具工事

板金工事
玄関の建具が収まりました。

10.板金工事

いよいよ本堂の屋根を銅板で葺いていきます。当社特許商品「強化ハゼ一文字葺き」にて流麗な美しさを表現します。

11.解体工事

板金工事
既存の本堂を解体しました。

12.木工事(渡り廊下)

完成
本堂と庫裡(くり)を繋ぐ渡り廊下の工事も進めていきます。

13.外構工事

完成
本堂正面の階段を工事していきます。
完成
コンクリートを打設し全体像が見えてきました。

14.木工事(山門)

完成
山門の工事が始まりました。基礎工事をした上にケヤキの柱を建て、桁をかけていきます。
完成
完成
小屋組みを造作していきます。

15.板金工事(山門)

山門屋根に下地材を施工し、唐草3段で軒付けしていきます。
本堂同様、弊社特許商品「強化ハゼ銅板一文字葺き」にて施工させて頂きました。山門はより目線の高さに近づきますので、本堂と対比したときのバランスを良くするための工夫として、一枚一枚の幅が狭い板を使用しています。遠近感が和らぎ、見た目の印象がより大きく映ります。