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名栗加工。

2023-12-12
宮城県仙台市青葉区の秀林寺(しゅうりんじ)様へ。

写真は本堂改修工事の様子。

年末の引き渡しに向け、着々と工事が進んでいます。

構造的にあらわしになってしまう筋交いは、漆塗りの上、あえて無垢材に名栗加工を施し意匠性に配慮。

名栗加工の起源は諸説ありますが、そのなかでも山から木材を運搬する際、虫に食われないように皮やシラタ(樹皮に近い部分で腐りやすく、虫がつきやすい)を削った加工から考えられたという説が有力です。あくまで下処理が目的であったなぐり加工ですが、千利休が意匠材として茶室の表舞台に取り入れたことで可能性が広がり、さまざまな柄が考案されるようになりました。現在では住まいのなかに木の趣きをあたえる技術として、その意匠性が重視され用いられています。

ひとつひとつの造形の意味を考える。忙しない日々の中では中々難しい面もありますが、大切にしていきたいですね◎